新型コロナ感染症の第6波が、学校にも影響を及ぼし始めました。

感染速度が速いオミクロン株に対してどのように対応していけばよいのか、どうしたって学校も行政も慎重になります。

また、コロナワクチンに対して、11歳以下の子供たちも対象になるとのことで、どのように考えていけばよいのか、各ご家庭で悩まれると思います。

新型コロナウイルスの感染状況とワクチン接種状況について、長崎大学の森内先生が約17分間にわたり、分かりやすく、熱く語られています。デルタ株までのことで2021年10月に配信されたものなのですが、よろしければ下方にリンクを貼らせていただいてますので、ご興味のある方はご視聴ください。

配信の中で、オミクロン株にも共通と思われる部分をかいつまんで紹介します。

◊教育活動で特に気を付けるべき場面
換気は30分に1回(デスクシールドは空気が淀むことがあるのでお勧めしない)
•マスクは不織布マスクを顔にフィットさせる。子供のサイズがない場合には大人用不織布マスクを使用し、その上にウレタンマスクをかぶせフィットさせる。運動や環境によってマスクの着脱の対応をする。
•体に症状がある時は元気であっても学校を休む。

地域一斉の臨時休業への備え
•リモート授業になる時は特に低学年の場合、大人がそばについている必要がある。
•家でも運動を続ける
•視力低下に注意
•心と体の健康がむしばまれない様に注意が必要

◊ワクチン接種の必要性
•ワクチン接種は、新型コロナウイルス感染により、重症化のリスクのある人たちが重症化したり命にかかわるようなことがないように行う。
子どもにおいても先天性心疾患、重度の神経学的障害、慢性呼吸器疾患、小児がん、免疫不全状態、染色体異常、高度肥満などの子供たちが重症化リスクが高くなる。
•20代の若者でも2万人に1人くらい命にかかわることがあり、嗅覚・味覚障害、その他様々な不定愁訴(頭痛、倦怠感、疲れやすさ食欲不振など)のような後遺症を訴える方が、半分強いると言われている。
よって10代後半の方は積極的に摂取をご検討いただくと良い
•10代前半で、もともと健康な子供たちは、健康が損なわれる可能性はかなり低く、後遺症が残る確率もおそらく低いと思われる。ただし、肝心な時(受験やイベントなど)に新型コロナに感染すると人生において損をすることもあるだろうから、自分も保護者も十分納得した上で接種することを検討するとよい。

◊メッセージ
子供たちへ
•新型コロナは健康な子どもたちが感染しても風邪とそれほど違いがあるものではないので自分自身のことをそんなに心配しなくても大丈夫です。
ただしお年寄りやいろんな病気を持っている人たちが感染すると命にかかわることがあるので、そういう人たちにうつさないようにしなければいけません。
だから、子どもの皆さんもうつすことがないようにマスク・手洗い・学校行事を我慢もらうようにお願いしています。
他の人たちのことを考えて我慢してくれている子供たちは、ヒーローと思っています。

でも、頑張って対策していても新型コロナに感染してしまうことはあって、それは感染した人が悪いのではなく、悪いのはウイルスです。
自分が感染しても自分を責めてはいけませんし、友達が感染しても友達を責めてしまうことは決してあってはいけません。むしろ、「大変だったね。つらいことはない?」と労わって欲しいです。

新型コロナ感染症のために毎日制限だらけで、楽しいことも我慢しないといけませんが、そういうことを続けていくうちに体も心もだんだん疲れてきます。
眠れない・食欲がない・疲れやすい・イライラしやすいなど体の変調に気づいたら大人に言うようにして下さい。

学校の先生や親御様へ
学校はステイホームの次に安全な場になっています。それでも感染してしまう子供たちがいたら、感染した自分を責めたり、周りから責められたりすることがないように教育し、支えていただきたいです。

リンクはこちらから⇒子供たちの感染状況と学校の感染症対策

秋草産婦人科藤原小児科医院