SNSから、子どもたちの安全な成長を守るためにはどうしたらよいでしょうか?

予防

●誹謗中傷のリスクを高めることになりやすいもの
1 自撮りや恋人との写真など個人的な情報の投稿
2 政治的な話題の投稿
3 見知らぬ人との交流

これらを完全に避ける必要はないですが、それらが誤解や攻撃を招くリスクがある事を理解して、慎重に行動することが必要です。

●他社に対して攻撃的な言動を慎むことも誹謗中傷を予防する大切な一歩です。
炎上に参加する人の多くが過去にネット上で嫌な経験をしているそうです。

●スマートフォン利用に関して家庭内ルールを設けている家庭では、トラブルに遭遇しない傾向が顕著に認められています。保護者が子どものインターネット利用を見守る意識を高めることも重要です。

対処

それでも誹謗中傷の被害を完全に防ぐことは難しいですね。万が一被害を受けた場合は適切な対処法を理解しておくことが必要です。

●「ミュート」や「ブロック」で加害者との接触を遮断する

●一人で抱え込まない。親や教師が日常的に「困ったことがあったらはなしていい」という環境を作る。心理的に安全性を確保することで、子どもがトラブルを共有しやすくなる

●さらに深刻な場合は削除依頼や、学校や行政機関、専門の相談窓口に相談する
セイファーインターネット協会に相談することが良いようです)

●弁護士に相談

加害者にならない

誹謗中傷とネット炎上が広まる図式

実際に攻撃する人の割合は極めて低く、40万に1人(ネットユーザーの約0.00025%)程度です。この人たちは、年収が高く、役職についていて、協調性が低く、不満を抱えている性質である傾向がみられました。
この人々が執拗に投稿を繰り返したり、200以上のアカウントを駆使したりと、個人的な、極端な正義感を持って攻撃を行うことでリンチ(私刑)に近い性質を帯びる炎上が発生すると言えます。

私たちは、情報の片寄り、自分の「正義感」に敏感になり、自分を客観的に見て、情報から一度距離をとり、他者・自分ともに尊重し、極端な人にならないように注意することが必要です。
他者への共感や思いやりを育む教育、特に子どもたちには「自分がやられて嫌なことは相手にもしない」という当たり前の道徳心を持つことを教えてあげてください。目に見えない相手を思いやる、思いをはせることができるようになれるとよいですね。

秋草産婦人科藤原小児科医院