おたふくワクチン接種を1歳に行ったとき、2回目の接種時期を「3年後以降に」とお知らせしているのですが、そのことについて最近何件か問い合わせがあったので、説明させていただきます。

当院では1歳で受けた時に、「では、3年後くらいに受けてくださいね。」と「3年後」と言うスタンプを押しています。

実はおたふくの2回目接種時期に、明確な答えはありません。
参考までに各団体の考え方をお示ししますね。

  1. 流行行している地域では、1回目から28日間空いていれば接種可能。
  2. know VPD (ワクチンを知って子どもを守ろうという団体)では1回目接種から2~6年の間をお勧めしている。
  3. 日本小児科学会では1回目は1歳になったら早めに、2回目は小学校入学前の1年間をお勧めしている。

医療系や教育系の大学に通われている方が実習があるからワクチンをうってきてと言われて受診されるときは1.にのっとり4週で接種されていますね。

そもそも、なんでおたふくに感染しないようにしたいかと言うと、合併症が怖いのです。
合併症には1.無菌性髄膜炎、2.睾丸炎・卵巣炎、3.難聴、4.膵炎などがあります。

2.睾丸炎、卵巣炎は精子、卵子に影響します。

3.難聴は2万人に1人程度と頻度は少ないのですが永続的な障害となってしまうので重要な合併症と考えなくてはいけないと思います。防ぐことが出来るのはワクチンだけです。

おたふくにかかる人は、増減はありますが、国内で毎年20万人前後認めています。報告患者の年齢の割合は3~6歳で約60%を占めていて、4歳>3歳>5歳>6歳となっています。

と考えると、幼稚園に入る前に接種したくなりませんか?そう考えると、1回目接種から「3年後」をお勧めすることになるのです。

でも、一番忘れずにできるのは就学前の1年間です。MRワクチンと一緒に接種するのであれば忘れませんね。

現在、おたふくワクチンの品薄で皆様にはご迷惑をおかけしています。ワクチンは少しずつですが入荷していますのでご予約を入れていただくことにより、入荷したらお知らせして接種日を決めています。ご希望の方は直接お電話をしていただきご予約をお取りください。

秋草産婦人科藤原小児科医院